2012年9月30日日曜日

ガラスの植物図鑑 その1

ウ~ッ寒い! 今パリ時間の朝7時、庭の気温は6.4℃、まだ真っ暗です。
私の書斎の窓から、冴え冴えとした満月が漆黒の闇に白い光を煌々と放っているのが見えます。寒そうでしょう?
昨夜も月が綺麗だったので写真を撮ったのですが、残念ながらよく撮れておりませんでした。

ガラスも草花も好きな私は、草花が描かれていたり、刻まれていたり、模られていたりするガラス類が大好きで、つい手が出ます。
そこでガラスの植物をテーマに取り上げてみることにしました。まず、先日CHATOUで入手したものからご紹介します。(取り合えずの写真で、あまり綺麗ではありませんが…)

『ミモザ』 バカラ1900年頃のエッチングによるグラヴュールが施されたモデル


左『アスター』 ルネ・ラリック1935年の深皿           右『スミレ』 サン・ルイ19世紀末のブラシ入れ


『マロニエ』 バカラ1900年頃の金彩花瓶

2012年9月28日金曜日

CHATOUの骨董市

 
コンピュータ相手の仕事をし過ぎたせいか、ここ数日ブログの更新を怠けてしまいました。
昨日はパリ郊外CHATOUシャトゥで年2回10日間にわたって開かれる大骨董市に行って参りました。

セーヌ河の中州ILE DE CHATOU(シャトゥ島)内の8.5ヘクタールの土地に800軒ほどのバラック状のスタンドが並ぶこの骨董市は、フランスでは最大級で外国からも大勢の人が骨董探しにやって来ます。
日本からのバイヤーさんも年々増えているようです。
私達も開催前日の業者市には毎回欠かさず行くのですが、朝8時からなので絶対に渋滞にハマるし、駐車スペースを見つけるのは大変だし、雨が降るとドロドロ、降らないと埃まみれにはなるしで、なかなか重労働なのです。そんな思いをして行って、小さな石油ランプ1個しか買えず、フォアグラのサンドイッチとシャンパンでお昼を食べ、
イベリコハムを買って帰るというトホホな時もままあります。
今回は時々にわか雨に降られはしましたが結構な収穫があり、持参した現金をすべて使い果たして凱旋してまいりました。
 
曇り空の下、こういったバラックが何何列も連なる屋外の会場をゴロゴロとショッピングカートを引きながら歩く。

こんな大物を持っている業者も何軒かいる。
私達のもう一つの楽しみは、業者が連れて来ているワンちゃん達に会えること。

スタンド内に集ってアペリティフを楽しむ業者達。
マイセンのフィギュアを所狭しと並べたD&V(下のカップル)のショウケース。
仲良しカップルDaniel et Vincentのスタンドはいつも美しい物が充満している。
陶磁器のスペシャリストだけれどD&Vはガラス器も綺麗なものを集めている。


 


2012年9月23日日曜日

バカラのランタン

終日アンティック姉妹社の新着品をアップすべく写真修正および加工作業に明け暮れて、少々疲れました。
今日は秋分の日だとか。パリはもう秋どころか冬になりかけているみたいです。涼しいなんてものではなく、寒いです。
実際、今パソコンいじりながらも手がかじかんでおります、本当なんですって。
日本の皆様も、そろそろ灯りが恋しくなりませんか?新着のランプ類をチラッとお見せしましょうか。
来週中には、その他の品も含めて全てきれいに並べ終える予定です。乞うご期待ですよ!

アールデコのテーブルランプ
バカラのランタン
オパルセントのシェード付きランプ
アールヌーヴォー模様のプラフォニエ

 

2012年9月21日金曜日

1900年頃(アールヌーヴォー時代)の女性達

ここ2日ばかり、不愉快な野暮用やら嬉しい用事などのためブログを更新する時間が見つけられませんでした。
今も本当はこうしてはいられない状態なのだけれど、サボり癖がつくといけないので更新します。
ソーセージを買いに行ったMORTEAUの時計ミュージアムで撮った写真なのですが、1900年頃の懐中時計のデザイン画を
ご紹介します。
アールヌーヴォーが花開いたベル・エポック(美しき時代)期の女性達は、時代を反映してか殊更美しく装い、とてもフェミナンで優美です。この画像の女性達のアクセサリーの使い方やヘアースタイルなど素敵だと思いませんか?


2012年9月18日火曜日

プティヴァカンス5日目 ジョワニーにて

4日目の夜はJOIGNYのLE RIVE GAUCHEというホテルに1泊しました。ジョワニーはブルゴーニュの北部YONNE河に面した旧街道沿いの町で、どうという事もないのですが、ミシュラン3★のホテル・レストランLA COTE SAINT JACQUESがあるので有名です。
ずいぶん昔、今のシェフのお父さんの時代に食べて泊まったことがありましたが、今回は現シェフの娘さんが経営している対岸のホテル・レストランに初めて行きました。
食事も宿泊もお向かいに比べたら1/3ぐらいのお値段ですが、部屋はとても広く、レストランも綺麗で美味しく、何よりも庭が素晴らしかった。回遊式庭園というのでしょうか、池のほとりを散歩できるようになっており、庭の真ん中には(本家のための)ヘリポートがあるのです。
食事の内容も、★はないけれど流石にちゃんとしていて、美味しくいただきました。
ついにヴァカンスの千秋楽5日目、朝ゆっくりとホテルの庭を散歩してからSENS経由で家路に向かったのでした。
SENS訪問記はまた後日書こうと思います。もうヴァカンス気分を切り替えて仕事をしなくては…。

しかし、我ながらよく食べて、よく飲んだ!フランス料理も4日続くともう限界です。

ホテルの外観。英国風な大きなコッテージって感じで、なかなか立派な建物。
部屋の窓から見たホテルの庭。木立の向こうはYONNE河。対岸の本家が見えている。
ホテルの庭の池には白鳥や鴨が棲みついている。
対岸の本家。こちら側のヘリポートに着いた客はボートで川を渡るようだ。

2012年9月16日日曜日

プティヴァカンス4日目 ブザンソンにて

三泊お世話になったBONNETAGE村の山のホテル・レストランL'ETANG DU MOULINに別れを告げ、次の宿泊地ブルゴーニュのJOIGNYに向かう途中、ブザンソンの街に寄りました。
ブザンソンは音楽祭でも有名ですが、この地方の最も主要な都で、まさしく観光局の宣伝文句どおり『丘陵と川に囲まれた自然の要塞に守られるようにして築かれた城塞都市。』です。『街の南東の高台に位置する城塞(シタデル)には現在動物園などがあり、また整然とした街並みを一望することができる』というシタデルに登ってみました。
犬立ち入り禁止の為、子供達は車中でお留守番させたので、半分しか見学できなかったけれど本当に眺めが素敵でした。
世界遺産に指定されるさだけのことはある、と満足したのでした。


シタデルの入り口の厳めしい門。ここで入場料を払って中へ。
城壁の上の遊歩道からの景色。絶景でした!
この少し先で一旦遊歩道は途切れてしまった。街並みを見るには反対側の城壁に上らなくてはならないようだ。
城壁から降りたらそこは動物園だった。うたた寝中の雌ライオン、声をかけたけど無視された。雄は完全に昼寝中。


昼食をした街の小路で見かけた聖母子像。この家は1687年に建てられたようだ。325年前か…
 
簡単にパスタのランチを済ませたし、この門を出て一路ブルゴーニュへ。


プティヴァカンス3日目の晩餐

実はもう帰宅したのですが、4日目は移動、5日目は帰途につき、旅日記を更新する間が無かったのです。昨日は買物やら雑用やらに追われ、きょうからやっと少し机の前に座る余裕ができたので、今更ですが旅日記の続きを書こうと思います。
3日目の夜は、山のホテルでの最後の晩餐でした。シェフのお得意メニューということなので、敬意を表してワインもちょっとだけグレードアップしました。(もっとも支払いの明細を見ると、毎食、段階的にワインは高値更新してました、無意識に。)

この夜は早めにレストランに入ったのでまだ客が少なく、シャッターチャンスがありました。窓から見える雨上がりの夕暮れの景色が夢のように綺麗でした。

アミューズは、バラの花のように綺麗な色のビーツのムース。モルトーのソーセージのスライスが1枚花びらのように載っていた。

お店の一番の『売り』鴨のフォアグラ、リ・ド・ヴォー(子牛の喉仏)とジロル(森の茸)入り。とても美味だったけれど濃厚なので、後を考えて少し残しました。ちょっと惜しかったけど…

待望のフェラ(山の冷たい湖に住むサケ科の魚)。何年ぶりかな?この辺りでしか食べられない幻の(私達にとって)魚。ブルグール(麦飯みたいなもの)、ラングスティーヌ、茸添え。
 
この後、いつものようにチーズのワゴンサーヴィスを経て、締めのデザートに突入。赤い果実のミルフイユ、チョコラとカシスのシャーベット添え。美味しくて有難いのだけれど、もうここまで来ると拷問の域ですね。
 
 
 

2012年9月12日水曜日

プティヴァカンス3日目

きょうから天気が下り坂という予報でしたが、午前中は晴れていたので近くの村MORTEAUにソーセージを買いに行きました。
有名なソシス・ド・モルトーはスモークの効いた美味しいソーセージで、私達の好きな酒肴のひとつなのです。
小さな時計ミュージアムに行き当たり、シャレではないけど時間潰しをすることにしました。

なんか見慣れた景色… 我家を思い出させる壁時計のコーナー。


昔の時計職人の仕事場を模したコーナー。マネキンがけっこうリアル。

時計の本に必ず載っているバンジョー時計。黒人のバンジョー弾きジョンジョンの目が振り子と同時に左右に動く。1870年頃。

16世紀に建てられたという小さな館に所狭しと展示された膨大な数の時計や時計を作るための機械のコレクションは、なかなか見応えがありました。お爺さんとお婆さんの他にスタッフらしき人もいなかったし、あの人達がオーナー兼管理人なのかも…。
カルチャーの後はガストロノミー、ソーセージが買える所を探し回りました。町中ソーセージ屋さんだらけかと思いきや、
全然見当たらず、人に尋ねてやっと1軒高級COOPみたいな地方物産店を見つけて買物しまくりってほどではないけれど、美味しそうな各種ソーセージ、コンテのチーズ、キルシュ(サクランボ酒)などを買い込みました。
近くの名所になっているDOUB川の滝を見て帰ろうとしたのですが、ついに雨が降ってきてしまい、止みそうもないので断念。
早めにホテルに帰り、写真を取り込んだりブログを書いたり(夫と子供達はお昼寝)しました。
前日に撮った写真をお目にかけます。

遠景の斜面に点在するのは放牧中の牛。手前はホテルの庭で放牧中のBOKUとBETTY。


ホテルの全景。この辺りの典型的な山小屋風スタイルだが、内装はモダン・シックで快適な近代的設備が整っている。

村の最も高い眺めの良い所にある教会。徹底的に何もない村だけれど、風景だけは素晴らしい。

プティヴァカンス2日目

今年もまた折り良くインディアンサマーに恵まれ、まさに夏が戻ったかのような暑さです。
この陽気も予報では本日限りとのことなので、スイスのNEUCHATEL湖まで足を伸ばすことにしました。
1時間足らずで着いたものの、山を二つぐらい超える超ハードなルートで、スリル満点というか怖すぎて助手席の私でさえ
手に汗握る緊張を強いられたのですから、子供達はもっと怖い思いをしたことでしょう。
でも行って良かった!スイスの山の湖は、レマン湖、インターラーケン湖は行きましたが、ヌーシャテル湖は初めてでした。
やはり高地の大きな湖って素敵です。日本の諏訪湖や富士五湖などとは全く違う高級リゾート風な閑静で大人っぽい雰囲気が
何ともいえず良いのです。
あまりに天気が良いせいか、対岸は霞がかかって水墨画のように暈しが効いてまどろんでいて、綺麗でした。


湖畔をそぞろ歩き、澄んだ空気を満喫した後、街に足を向けました。こじんまりとした旧市街には古くて面白い建物がそこここにあり、さびれた感じはあるものの、なかなか趣きがあります。


暑さに弱い子供達がハアハアし始めたし、私達も疲れたので駐車した湖畔に戻り、この街きっての高級ホテルBeau Rivage(ルレ&シャトー加盟の5星)のテラスで軽くランチをすることにしました。

昨日は昼からしっかり食べてしまって、せっかくのディナーが半分しか入らず残念なことをしたので、きょうのランチは軽食に、といってもさすがに高級ホテル、しっかりした軽食でした。
ポテトフライを入れた器にご注目ください。いかにもプラスチックの使い捨てコップのように見えますよね。ところがこれは白磁で出来ているのです。高級店ならではのジョークですね。
何年ぶりかのホットドッグのソーセージの美味しいことといったら、ビックリでした。ムッシュー何某特製ソーセージだそうな。
湖からの風が涼しく、大きなパラソルの下での昼食は至福のひとときでした。

2012年9月10日月曜日

プティヴァカンス初日

4時間半ほど車を走らせ、やっとのことで昼頃にここBONNETAGEに着きました。
とんでもない山の中で、道を間違えて戻ったり、登ったり下ったり、車に弱いBOKUは酔ってヘロヘロになり、夫は「エ~ッ、そんなに遠いの?しまったぁ!遠過ぎるよ」と今更言うかの文句たらたら。
『えぇえぇ、悪いのは私ですよ、いつだって』とムカつきながら、子供達をなだめだり、降りて人に道を訊いたり、ナビが言っていることが正しいか判断したり、で私も疲れました。
でも、着いてみたらやはり良い所でした。ホテルの私有地内に大きな沼があり、沼の周りは杉の森と草原に囲まれてとても景色が良いのです。一足伸ばせばスイスというフランシュ・コンテ地方は何度目かですが、フランスで最も緑の多いところです。
部屋が出来るまで、ホテルのレストランで昼食をとりました。ミシュラン1★とはいえ、田舎料理だろうという私達の予想をはるかに超えたレベルの高さにビックリ!これを毎日食べたらどうなるか?かいう期待と恐れがムクムクと。

部屋の窓から見える景色
アミューズ。ウイキョウのサラダ入りクリーム。
鱒の前菜。撮影の前にうっかり一口やってしまいました。
メインの鴨のパルモンティエ。
デザート。ピスタッシュのクレームとアイスクリーム

2012年9月8日土曜日

Sunrise... Sunset... サンライズ、サンセット♪

昨日に続いて朝日つながりで恐縮ですが、今朝、きのうテーブルに並べたままの戦利品が朝日を浴びて宝石のように輝いていたので写真を撮りました。19世紀後半のバカラのお休みセットだけピックアップしてみました。


私がほぼ毎晩アペリティフに飲むお気に入りのMadame Kオリジナルカクテル、名付けて『サンセット・パリジアン』。
ピンクのグレープフルーツ・ジュース、ペリエ、ウォッカ、ライムを搾ってそのまま入れます。
夕日をグラスに取り込んだような色をまず楽しみます。グラスはバカラのNancyハイボール。今夜もこれで乾杯!