2019年10月11日金曜日

プチヴァカンス@ノルマンディー

きょうは久々にまあまあ晴れているけれど、この頃雨や曇りの日が多く陰鬱な空模様が続いております。
数日前Bokuが急に食べなくなって元気もなく、夜泣きして、いよいよか?と心配させられました。
獣医に診てもらったら、歯石が溜まり過ぎて歯周病になっていたことが原因と判り、その場で主治医のおばあちゃん先生がペンチみたいなものでバリバリ歯石をとってくれました。
普通は全身麻酔で除去するけれど13歳半の老犬なので麻酔はかけられないしとのことで、じゃあどうするのか?と思ったらいきなりの荒療治でびっくりしました。
Boku は当然ながらパニック、私もOと二人がかりでBoku を押さえつけながら怖い思いをしましたが、さすがヴェテランの先生、口内を傷つけることもなく石のようにカチンカチンの歯石を力ずくで破壊し(破片が私の顔にまで飛んできた)、ほら歯が見えてきたでしょ、などと言いながら工事してくれました。
痛み止め(か?)の注射をされ、歯周病用の抗生剤を処方され、Bokuはその日の夜からガンガン食べ始めた(柔らかい細切れにした食材だけれど)のでヤレヤレです。
近況はこんなところです。

もう今更なのですが、中断していたヴァカンスのリポートの続きをしましょう。
ブルターニュの海辺で3泊4日過ごした後、ノルマンディーに寄り、ドーヴィル郊外のManoirs des Tourgévilleというホテルに2泊しました。

7ヘクタールの庭園の中に点在する円形のマノワールの一つに私達の部屋が。

60㎡の広いスイートに中庭のテラスまで付いていて快適

アイボリーとブルーのPierre Freyのファブリックで統一されたインテリア

やはり円形のレストラン棟と客席。
料理はカジュアルだけれど美味しく、サーヴィスもちゃんとしている。

昔の大きな農家風な母屋の中庭。
庭を囲む4棟の母屋には客室の他、バー、屋内プール、スパ、シネマなどがある。

翌日は終日ブラブラと周辺を観光しました。
まずは『フランスの訪れるべき美しい村百選』みたいな本に掲載されていたBlangy-le-Châteauという村へ。
一回りしても5分とかからない程のこじんまりとした村で、軽く斜面になっているメインストリート(というか広場というか?)の道端を澄んだ水が流れる水路が通っていて、清々しく綺麗な村でした。

その本に写真が載っていた家(左手前)


典型的なノルマンディー風の家並み


左は花屋、右は美容室。
フランスは田舎といえども小洒落ている。


小さいながらも立派な町役場。お花が綺麗!

ブランジー・ル・シャトー訪問はアッという間に終わってしまったので、戻りがてらTrouville(正式にはTrouville-sur-Mer)に寄りました。
トゥルーヴィルはトゥック川の河口の右岸(ドーヴィルは左岸)の海辺の町で、お隣のドーヴィルに比べると鄙びていて庶民的ながら、立派なカジノや高級ホテル、ビーチ、名物の魚貝市場などもあり、ドーヴィルよりもむしろ賑わっているかも知れません。
実は今回の宿泊場所として、ここのCures Marinesというホテル(レストランが1★)にしようかManoiresにしようか最後まで迷ったのでした。
魚貝市場は何度か来ていたものの、Trouvilleの町は歩いたことがありませんでした。
夏の終わりとはいえまだヴァカンス客が多く、狭い道は人でいっぱいで歩きにくいほどでしたが、ドーヴィルのような気取りがなく、それでいてお洒落で活気があり、気に入りました。

ベル・エポックの名残が随所に

小さくて可愛い坂の街トゥルーヴィル、なかなかチャーミング!


2019年10月5日土曜日

久々のコンサート鑑賞@フィラルモニー・ド・パリ

10月に入り、めっきり寒くなりました。
昨日の朝など4℃!前日の夜から暖房を入れておいて良かった。
こんなに寒いのにまだサマータイムなので、8時近くにならないと日が昇りません。

先日といっても先月の10日、久々にOと二人でコンサートに行きました。
会場はPHIHARMONIE DE PARIS(パリ19区のCité de la Musiqueに2015年にオープンしたコンサートホール)。
ブルヴァール・ペリフェリック(パリを一周する環状高速道路)沿いにあるので車で傍を通る度に『変な建物』と思って見てはいたものの、実際足を運んだのは、なんと今回が初めてでした。
演奏者はズービン・メータ率いるイスラエル・フィルハーモニック・オーケストラで、プログラムはシューベルトの交響曲第三番、ラヴェルのラ・ヴァルス、ベートーヴェンの交響曲第6番『田園』でした。
朝のウォーキングはいつもFrance MusiqueのFM放送を聴きながらしているのですが、前日の朝このコンサート情報をラジオで聞き、是非聴きたい!と思い立ったという訳です。
ホールのサイトからわずかに残っていた席をゲットし、翌日いそいそと出かけました。
早めに着きホールの6階にあるパノラミックなレストランで軽く食事をしようと行ってみると、見事に予約で満席。仕方なく外に出てカフェ・デ・コンセールで粗末な食事をしました。
これには出鼻を挫かれたって感じで、ちょっと残念だった…。
さすがフランス人、しっかり予約してるのね、甘かったわ~。
次回はもっと早くチケットを取り、レストランもさっさと予約しなくっちゃ、と反省しました。

ジャン・ヌーヴェルという建築家の設計という何ともアンヴァランスな建物。

中もこんな感じに歪んでいて、落ち着かない。

ステージを客席がぐるりと取り巻いている。

私の席からズームで撮ったマエストロ。
83歳とのことだけれど、病気や手術でお歳以上に衰弱している様子。
杖を突いて登場し、終始座ったままで指揮。

でも、とても立派な良いお顔をしてらした。

巨匠ズービン・メータは殆ど前腕部だけの動きで小さな身振りで指揮していましたが、イスラエル・フィルとの58年に及ぶ親密な関係からくるものかオーケストラと指揮者が一体になっているかのように寸分の狂いも無く息の合った演奏でした。
このシーズンでイスラエル・フィルの終身音楽監督の座を退任するとのことです。
オーケストラの頭上の席だったので、凄い迫力だったし、やっぱり生の音楽はいい!
夢中で聴き入ったというか、音楽を浴びたというか、機械で聴く音楽とは全く別物です。
もっとコンサートに行かなくっちゃ、との思いを更新した夜でした。