2014年12月29日月曜日

NOËL@REIMS ランスでノエル -夜-

きょうはとても寒かったです!うちの町は-6℃/+3℃ですって。今夕方6時近くで、外は-1℃らしい。でも午後から珍しく晴れて、今もまだ残照が浮世絵のように空を暈し染めしています。
本格的に冬です。雪が降らないかなあ、と心待ちにしているのですが・・・。

ランスの話の続きをします。
一旦ホテルに帰ってしばらく休んだ後、夕方からカテドラルの音と光のスペクタクルを見に出かけました。
ノエルの時期だけのスペシャルプログラムで、ランスの有名なノートルダム大聖堂のファサードをスクリーンに見立てて色とりどりの動画を25分間映写する『色の夢』という名物イヴェントです。24日は17時と22時の2回とのことで、暗い方が良いのでしょうがディナーが20時30分なので17時の回を見ました。
カメラで動画撮影しましたが編集していないのでまだお見せできません。そのうちアップします。
しかし、ああゆうものは見る時は見る、撮る時は撮るというようにどちらかに集中した方が良いですね。撮影する時はどうしてもカメラの小さなモニタを見てしまいますから、せっかくの大スペクタクルを十分に鑑賞できないようです。
それでも私には不思議に美しいスペクタクルだったし、思い出に残るノエルの夜になりました。

今回ランスを選んだそもそもの理由は、この夜のディナーを予約したレストラン『Le Foch ル・フォッシュ』が私達の条件を満たしていたからなのです。だいたい、星付きレストランでノエルに営業している所は少なく、やっていれば物凄い値段の特別メニューだったりで選択肢が非常に限られるのです。
このレストランはミシュラン一つ星で、値段もリーズナブル、お決まりのノエル・メニューではなく私達の好きな食材によるメニューだったし、HPを見た限りではお料理が良さそうだし、近くにそこそこのホテルがあったし、など良い事ずくめだったのでした。
結果は、満足度70%ぐらいかな?

ホテル、レストラン、街、アクセスなど全て含めて、今回のイヴェントはまずまず成功だったと思います。

 刻々と暗さを増してゆく空をバックに様々な画像が走馬灯のように映し出されるカテドラル。
アルカイック・スマイルが売りの『微笑みの天使』もアップで登場。ちょっと怖い。

 美しくイルミネーションされたヴィラージュ・ド・ノエル。
小雨が降り出したので、ゆっくり見られなかったのが残念。

 大きなサパン・ド・ノエル。レストラン『ル・フォッシュ』の外観。

 レストランの内装は全然良くないし、ノエルのデコレーションもセンス無い。
カナッペの前に出された帆立とワカメの海苔巻きが傑作だったのに、写真撮るの忘れて残念。

 カリフラワーのムースにラングスティーヌのロティ、クリュスタセのジュレ、キャヴィアが載った前菜。美味!
次の皿、私のチョイスは帆立と赤海老と各色のビーツ、熱々のブイヨンにポシェした一品。今一。

 主人のチョイスはトリュフのクロック・ムッシユー、卵のポシェとグリーンアスパラガス添え。美味しかったらしい。
次の皿は二人とも同じく、スズキの鉄板焼き、下にオマールのラヴィオリが隠れている。

 チーズのワゴンサーヴィスが付いているがパス。三種のデザート。ビュッシュ・ド・ノエル一切れ、クリーム入りフルーツサラダ、ヴァシュラン・グラッセ。コーヒーと小菓子。

満腹を抱えてノラリクラリ歩いて7~8分でホテルに帰館。こんなイリュミネーションしてたんだ・・・。
ホテルの中庭の木立にもイリュミネーションが。昔はシャペルだったらしいホテルの建物の一部。

とっても綺麗な色のシャンパーニュ唯一のロゼ・ワイン(非発泡)ロゼ・デ・リセーを飲んだのですが、ボトルの写真だけでワインの写真を撮るのを忘れました。これは初体験のワインで、世界一のロゼ・ワインと評する人もいるらしい。キルシュに漬けたサクランボの入ったショコラのような個性的な香りがしました。コトー・シャンプノワと呼ばれる非発泡のシャンパーニュのワインは赤、白とも大好きで家のcaveにも常備しているのですが、ロゼは知りませんでした。目からウロコ、さすがシャンパーニュのレストラン、とこれを知っただけでも行った甲斐があったと思ったのでした。

2014年12月27日土曜日

NOËL@REIMS ランスでノエル

すっかりご無沙汰、開店休業のCafé 姉妹社ですが、お見捨てなくこの年の瀬の忙しい中覘いてくださるお客様、
ようこそいらっしゃいませ! 素敵なクリスマスを過ごされましたか?

姉妹社ファミリーは、今年はシャンパーニュのランスでノエルを祝いました。シャンパーニュでのノエルは二度目です。
ノエルの里帰り渋滞にはまるのはコリゴリなので、年々だんだん近場を選ぶようになっております。
ランスは家から車でわずか1時間15分、朝ゆっくり仕度をして家を出発し、お昼前に余裕で到着しました。
ホテルのチェックインには早過ぎるけれど車だけガレージに入れさせて貰おうと思ったら、お昼前にもかかわらず親切にもチェックインさせてくれました。
Booking.comで予約したHôtel de la Paixは、私達にしては珍しく大きくて近代的なホテルでした。高級ビジネスホテルって感じで好みでは全然ないけれど、部屋は広く、バスローブやスリッパもあり、お風呂場にはシャワールームも別にあり、WIFIもサクサク、子供達のベッドにお誂えの大きなソファもあって、まずまずの設備に一応満足。
子供達はすぐにベッドメーキング(いつも彼等用の毛布を持参)してあげたソファに載ってゴロンゴロン、絨毯敷きの床(我家には無い)でもゴロンゴロンして大はしゃぎでした。
朝食が早かったのでお腹が空いていた私達は、「夜のディナーに備えてランチは極軽くしようね」と自他共に牽制し合いながら街に繰り出しました。
ランスは何度も訪れているのに、カテドラルやフジタのシャペル、かつて長期に渡ってミシュラン三ツ星に輝いていたレストラン、骨董市が開かれる展示会場などの記憶しかないのは、街を歩いていなかったからだったと思い至り、キョロキョロしました。
ホテルのすぐ傍の大通り(正しくは大広場)には名物の135軒に及ぶマルシェ・ド・ノエルが軒を連ね、すっかりノエルモードです。
レストランを物色しながら広場を半周ほどし、自家製ビールを供するチェーンのブラッスリー『Les 3 BRASSEURS』に入って軽食(?)を取り、名物のFossierのビスキュイ・ローズをマルシェ・ド・ノエルで買い、少し街を歩き、アール・デコのお菓子屋さんでお茶をしてホテルに帰りました。

ここまでがノエルのプログラム前半です。後半は次回をお楽しみに!

 ブラッスリーでビールランチ。まずは、おつまみの二人用パニエ。ポテト、オニオン、ピーマンのフライやチーズトーストなどを子供達と分け合う。朝からの曇り空に少し日が射してきた。

 店内のブルワリー。ここで出来たハウスビールが店内に張り巡らされた銅の管を通ってプレッション口からグラスへ、そして私たちのお腹に届くという仕組みか?

 めっきり白髪の増えたB&B。車に乗る前は何も与えないのでお腹ペコペコ状態。主人の手元を必死の眼差しで見守っている。極薄のflammekucheとスモークサーモン入りサラダをみんなで分け合う。ビールはブロンド500cl、ブリュンヌ2x330clを二人で。軽いでしょう?

 広場全体がヴィラージュ・ド・ノエルに。1906年に建てられたアール・ヌーヴォーなモニュメント、フォンテーヌ・シュベ。

こぎれいで洒落た格好の乞食(?)と愛犬。さすがランス、シャンパンのキオスクも。
ちょっと惹かれたけれどビールを飲んだ後なので控えた。

 ランスにはアール・デコ建築が多い。第一次世界大戦で街の80%が壊滅し、1920~1930年にかけて再建されたためとのこと。右はアール・ヌーヴォー様式だけれど1922年に建てられた映画館『オペラ座』。現在はレストラン(つぶれたようだけど・・・)。

完璧アール・デコのお菓子屋さん兼サロン・ド・テ。
ノエルのディナーの為のお菓子やパンの注文品がサロンのテーブルに山積みされていた。

2014年12月5日金曜日

ノルマンディーのお気に入りレストラン『ル・ベック・オ・コショワ』再び

すっかり冬になりました。気温3℃から6℃、雪が降ってもおかしくない寒さです。
今年は柚子が630個ほど生り、3日がかりで主人が傷だらけになりながら収穫し、私は皮を剥き、果汁を絞って、それぞれ小袋詰めにして冷凍するという内職作業をし過ぎて、主人は足腰、私は手や肩が凝ってしまいました。

もう2週間も経ってしまいましたが、11月20日のボージョレ・ヌーヴォー解禁日、私達はノルマンディーの親戚(子供達の)と贔屓のレストランに初採りの庭の柚子を届けに行きました。
相手方は既に忘れていたかも知れないのですが、去年の9月に訪れた時、来年柚子が生ったら持ってきてあげると言った約束を果す為に、律儀にもわざわざ出かけて行ったという訳です。
というのは半分口実で、またあのレストランのラングスティーヌとオマール入りフォアグラが食べたいというのが実は本音だったかも知れません。
ボージョレは、お昼に親戚の人達といっしょに中華料理店で初飲みしました。ピノ・ノワール好きの私は、ガメイ種の葡萄で作られるボージョレのワインは本来あまり好みではないのですが、ヌーヴォー解禁は一種のお祭り、年中行事として毎年楽しみます。
肝心のLe Bec au Cauchoisでのディナーは、去年の夏にあまりの美味しさに感動し、「あの味をもう一度」と期待していた料理が現在のメニューに無く、ちょっと失望しました。
季節によってメニューを変えるのは当然であり、むしろ褒めるべきことなのでしょうが、ラングスティーヌは仕方ないとしても、せめてオマール入りフォアグラはスペシャリテとして常にメニューに入れるべきでした。
ハード・リピーターとして数え切れないほど行っているFECAMPの町と、去年ブログにもしっかり記録したVALMONTのオーベルジュなので、今回はお料理の写真しか撮ってきませんでしたが、秋色に染まった景色を眺めながらの晩秋の一泊旅行はなかなか良かったです。

 レセプションの暖炉の前でノートPCしながらアペリティフ。追分団子みたいなおつまみが楽しい。
アミューズは底に砂肝のコンフィが沈めてあるポテトのヴルテ。歯ざわりの良い何かのチップスが浮かしてある。

 帆立貝とトリュフのカルパッチョ(下に帆立のタルタルが隠されている)ビーツのアイスクリーム添え。
サンピエール(的鯛)のフィレ、キャヴィアとシトロン・キャヴィア載せ。アンディーヴのスープ煮添え。

 ジビエが苦手なのでメインの鹿肉をラングスティーヌのハサミの身のラヴィオリに替えてもらった。
ティーポットに入れた熱々のカカオ風味のブイヨンをかけてくれる。

青林檎の冷たいデザート。栗と栗カボチャのデザート。