2017年11月28日火曜日

プチヴァカンス@ブルゴーニュ Sainte-Sabine サント・サビー ヌ & Châteauneuf

めっきり寒くなってきました。もう晩秋というより初冬です。
朝のBokuのお散歩の時などダウンとマフラーは必須、手袋も欲しいぐらいです。
紅葉を愛でたのも束の間、ここ数日で近所の森も殆どスケスケになってしまいました。
ヴァカンスのリポートが完結しないままノエルになるのでは、と焦っております。

で、ブルゴーニュ2日目に遡ります。
この日は実に盛沢山のプログラムだったので、午前と午後の2回に分けます。

前夜も撮ったサロンの朝の様子。なかなか優雅です。

前夜の夕食と同じテーブルで朝食。夕べは暗くて見えなかったけれど池の正面に面した席だった。食後、古いパンをビニール袋いっぱい貰って、散歩がてら鹿に会いに行った。

いた、いた!Bokuを連れていたので最初は少し警戒していたけれど、無害なワンちゃんと見定めたようでパン欲しさに大勢集まってきた。

写真も撮ったけれど、きりが無いので動画をご覧あれ。

このホテルに決めたのは、実はこの鹿さん達に逢いたかったという事もあったのです。
ほんと、ディズニーのバンビそっくりの可愛いさ、優美な姿を間近に見られて大満足でした。

ひとしきり鹿と遊んだ後、すぐ近く(ホテルからも見える)にある古い城塞Châteauneuf en Auxoisシャトーヌフ・オン・オソワに車で出かけました。

門番さん達がいたけれど、折良くこの日は『ヨーロッパ文化遺産の日』で入場無料だった。
お濠を渡って門の中へ。右は中から門を振り返って見たところ。

14世紀のブルゴーニュの城塞築城の最後の城跡の一つとのこと。
中世の城らしく飾り気のない頑丈な造り。城壁に開けられた窓から村が見える。

中庭から見たシャペル付き本館。今は水の無いお濠。

城内のシャペル(死者の間とも呼ばれる)。所々にかかっているタピスリーの一つ。

上階の居住区。左は風呂場とトイレ。

王と王妃(何方かは詮索しなかった…)の寝室。

城の窓から見晴らした下界。ブルゴーニュの田園風景。

『フランスの最も美しい村』に指定されている中世がそのまま残るシャトーヌフの村。

お店の看板が楽しい。左下の看板の骨董屋さんの巨大なチベット犬。
右の写真にチラっと見えるのがオーナーのマダム。東洋骨董専門だった。

予定も期待もしていなかった訪問だったけれど、シャトーヌフはなかなか素敵な所でした。
けっこうゆっくり見て回ったのに、まだ午前中。
ホテルで貰った観光案内地図を見ながら次は何処に行こうかと悩んだ末、地図に記された見所スポットの地方テーブルアートセンターというのが気になりArnay-le-Ducという街に行ってみることにしました。
続きはまた次回のお楽しみ、ということで、きょうはここまでにしておきます。

2017年11月18日土曜日

プチヴァカンス@ブルゴーニュ Sainte-Sabine サント・サビーヌ

きょうはボージョレー・ヌーヴォー解禁日。
近所のカルフール・マーケットに買いに行き、さっそくお昼に飲みました。
Georges Duboeufのヴィラージュを開け、一昨日ラ・ブルゴーニュ(近所のレストラン)でお土産に貰った自家製フォアグラなどを薄いポン煎餅に載せたアミューズ、ブルーチーズと栗入りのパスタ、鴨の煮込みなどで一杯(というか何杯も)やりました。
普段赤ワインは透き通ったルビー色のピノ・ノワール一辺倒の私達には、ボージョレーの濃いスミレ色にいつもながらビックリします。
と、ここでこの記事が中断したので上記は昨日(日本時間では一昨日)のことになってしまいました。

またしても2カ月前に戻り、ヴァカンスのリポートの続きです。
ブルジェ湖に別れを告げた私達は、帰りがてらブルゴーニュに寄り道をしました。
フランス料理が続いて、まだ続く予定なので、Beauneの和食レストランBissoh(ディジョンの帰りにも立ち寄った店)に寄って、口直しにお鮨をいただきました。
やはり日本人です、柚子白菜やら握り鮨を、砂漠でオアシスとばかりに貪ったのでした。
目指す宿は、ボーヌから30kmほど北(パリ寄り)にあるSainte-Sabineという村のお城で、初めての所です。

教会に接したお城の前庭が駐車場になっていて、荷物を持って門をくぐり中庭に入る。

なかなか立派なお城だ。16世紀に建てられたそうだが、良く保存されている。

『ボクこれに乗ってきたんだよ』ってのは嘘。何故か中庭にフェラーリやらマセラティが!
私達の部屋へ上がるドンジョンの入口。天使の彫刻が美しい。

上品な色調の広い部屋。お城らしいけれど嫌味が無く、近代的な設備が整っている。

部屋はクラシックなインテリアだけれど、バスルームはモダン。

プライヴェートテラスが付いていて、本館や庭園やシャペルが見える。

庭園側から見たお城の本館。下の張り出した所が主食堂。

8ヘクタールある庭のほんの一部。

★は無いけれど一応ちゃんとしたお料理を出すレストラン。
赤紫蘇の芽やキャヴィアが5粒ほど載ったサーモンのアミューズ、大きなラングスティーヌの前菜、メインはオマール。

小さな金箔などあしらったデザート。

食後のコーヒーは上のサロンで。よく見るといい加減に描かれた天井画。

大きな食堂は満席だったけれど、窓際の良い席が用意されていたのはナイスでした。
サーヴィスは大食堂的で、シャトーホテルのレストランとしてはちょっとお粗末過ぎ。
お料理はまあまあ、でした。ワインは何を飲んだか忘れてしまいました。
せっかくブルゴーニュだっていうのに…、ラベルの写真を撮っておくべきでした。

2017年11月11日土曜日

プチヴァカンス@サヴォワ le Bourget du Lac ブルジェ湖畔 & Aix-les-Bains エクス・レ・バン

88歳(米寿)の誕生日を目前にして倒れ、緊急入院した母のために3週間帰国しておりました。
母は幸い大事には至らずに済み、退院後はどんどん体力を取り戻して、朝食の支度や洗濯物を干したり取り込んだり出来るまでに回復したので、家族一同ホッとしました。
ただ、認知症は明らかに進行している様子で、対応に戸惑うような言動に接する度、普段離れて暮らしている私はオロオロと悲しくなりました。
そんな母を毎日辛抱強くケアーしている父や妹の辛さ、また母自身のもどかしさを慮ると、フランスで気儘に暮らしている自分がエゴイストに思えてきます。
たまに贈物をして少しは親孝行した気になっている自分が笑止です。
出来るだけ頻繁に里帰りして、傍で心から寄り添って皆を慰めてあげなくてはと思ったのでした。

とは言いつつ、誠に恐縮ながら呑気にヴァカンスのリポートの続きを致します。
もうかれこれ2カ月も前の事になってしまい、今更なのですが、せっかく撮った写真や作った思い出を没にするのも忍びないので…。

ブルジェ・デュ・ラック三日目、湖の西側湖畔を車で北上。
意外にキツイつづら折りの山道の途中やっと見つけた展望スポット。

対岸はなだらかなので町が続いている。
西側に町が無いのは岸からすぐ急斜面になっているからなんだ、と納得。

曇っていなかったら絶景かな!なんでしょうに。

雲行きが怪しくなり出したと思ったら、湖畔のHautecombe修道院に到着した途端、突然の暴風雨の嵐に見舞われて観光どころではなくなってしまいました。
写真すら撮れず、這う這うの体で引き返すことにしたのですが、さて、帰るにも来た道(ただでさえ険しい山道)しか無い事に気付き、仕方なく湖を一周してChamberyに向かったのです。
嵐で折れた大きな枝などが道に転がっていたり、けっこう怖いドライブでした。
その時に踏んだらしい杉の枝を車のお腹に引っ掛かけたまま、家まで連れて帰って来たことに後から気付きました。
シャンベリーでも、雨の中を中華料理屋を探し、やっと見つけた貧相な(失礼!)店で昼食をしただけで、侘しくて、(雨に濡れて)寒くて、そそくさとホテルに帰りました。
予定ではAix-les-Bainsで遊覧船に乗る筈だったのに…。

夕方になったら先ほどの嵐が嘘のように晴れ、食事まで間があるし、ここまで来てエクス・レ・バンも見ずに帰るのも惜しい、というので気を取り直してエクスまで散歩がてらサヴォワのワインを買いに行こうということになりました。

部屋に置いてあったこの辺の観光案内誌に広告が載っていた酒蔵Cavailléを訪ねた。
愛想の良いおにいさんが試飲させてくれたサヴォワのピノ・ノワールとロゼが美味しかったので購入。

エクスはベル・エポックの残り香が漂うシックな温泉町。
町の自慢の立派なカジノ。

英国のヴィクトリア女王がお忍びで3回も滞在した街というだけに、なかなか素敵な所だ。
真ん中の写真は女王が滞在したホテルの一部分。

夕日を映してバラ色に染まったアルプスの山並み。
もう暫く見ることが無さそうな景色をホテルのバルコニーから見納める。

Atmosphèresでの最後の晩餐は、7皿のお任せコース。
ブルジェ湖の魚と地元の野菜を使った2品。

温泉卵とビーツ。鳩のロティ。
この後、チーズがワゴンでサーヴィス。

デザート2品。

照明とカメラが今一で料理の写真が綺麗では無いけれど、実際は十分に美しく、美味しい食事でした。
3晩ともアミューズが全く同じだったのは少し残念だったけれど、ミシュラン1★を裏切らないクウォリティのレストランだと思います。
シェフは一度もまともに顔を見せなかったけれど、奥さんは気さくな人でした。
サーヴィスの若い女性の一人が頗る感じが良く、綺麗で(写真を撮れば良かった…)、しかも完璧なサーヴィスで感心しました。

AtmosphèresのHPはこちらからご覧になれます。