2018年8月25日土曜日

レストラン”La Montée”で昼食を

きょうは本当に寒いです。朝は13℃ぐらいだったし、今夕方6時前できょうの最高気温21℃です。
このまま秋になっちゃうのかなぁ…と、ちょっと寂しいこの頃です。
こんなこと言っていると、残暑厳しい日本の方々に怒られますね。

もう2週間ほど前の話ですが、今年の春から懸案事項だった『ラ・モンテ』での昼食を漸く実行しました。
3月発売の今年のミシュランに初掲載されると同時に1★を獲得した日本人シェフのレストランとあって、当初なかなか予約が取れず、ほとぼりが冷めた頃に行こうということになっていたのです。
パリ14区モンパルナス界隈なので我家から車で30分足らずで着きました。
モンパルナス大通りの1本手前の静かな小路に面した慎ましやかなお店です。ファサードの写真を撮るのをいつものように忘れましたが、黒っぽいシックな構えで見過ごしそうです。

店内は真っ白でシンプル。全てのテーブルを壁のスポットライトが照らしている。
壁に絵(それもFoujitaと指定)が欲しい、とOが『余計なお世話』的提言をする。

(この前に胡桃の飴焚き、チーズクッキー、シャンピニオンのチップスのおつまみが出たけれど写真撮るの忘れた)トマトのグラニテと苺のアミューズ。最初の前菜は鮭のタルタル、鶉の卵、ランティーユ。添えられたピュレも美味。

2番目の前菜はブランダード・ド・モリューとポテト、オゼイユ添え。
続いて魚料理は平目のフィレ、黄色いクルジェット添え。

用意されていた肉料理は仔羊のコンフィだったけれど、鴨に替えていただいた。

最初のデザートはパイナップル、メレンゲ、ココナッツ。
2番目のデザートはショコラ。
この後、オレイエット(薄い揚げ菓子。ラングドック名物)が出た。

このお店はアラカルトが無く、常にシェフのお任せコースのみ。フランス風に言うと、最近多くなってきたキュイジーヌ・ド・マルシェです。
土曜日のランチだったので6皿40ユーロ(9月からは55ユーロ)メニューのみとのことでした。
★付きレストランのデギュスタシオンメニューとしては安くて、色々楽しめて、美味しくてほぼ満足でした。
ただ、私達のような酒飲みには飲物代がかさみ過ぎました。
アペリティフを取らずにいきなり白ワインで始めたので、前菜までで1本空けてしまい、その後お魚、お肉とそれぞれにグラスワインをいただき、結局お料理よりお酒の方が高くついてしまいました。(いつものことか?)
お酒が進むお料理だったのか、奥様が間髪を入れずに注いでくれたせいなのか、お昼にしては飲み過ぎました。
さして高級な食材が使われている訳ではないし、一品ずつの量は少なめなのですが、それぞれとても細やかな仕事がされていて味が繊細、しかもこれ見よがしなところが無く好感の持てるお料理でした。
見るからに真面目そうな滑浦高行シェフと、気さくでサーヴィス上手な奥様の名コンビによる美味しいレストラン『La Montée』、きっと名前通り上がってゆくことでしょう。
お店の名前はシェフのお名前『高行』から来てるのですね。

上の画像をクリックするとお店のHPにジャンプします。

2018年8月5日日曜日

鼓童@テアトル・デュ・ソレイユ

ここ数日30℃を超える暑い日が続いており、来週半ばまで猛暑は続くようです。
7月4週目にも猛暑日が数日あったし、日本ほどではないけれど今年はパリも暑い夏となっております。

7月21日にヴァンセンヌ公園内にあるテアトル・デュ・ソレイユで開催されていた『鼓童』の公演に行きました。
鼓童はもとより和太鼓のコンサートを生で視聴したのは初めてでしたが、もう、Oも私も感動で涙が出ました。
最初の大太鼓の一音から度肝を抜かれ、私は心だけでなく身体にも衝撃を受け、気付くと涙が頬を伝っておりました。
太鼓の音って人間のプリミティフな琴線を震わせる周波数を持っているような気がします。まさに血湧き肉躍るような感覚にジッとしていられない想いをしたのは私だけでしょうか?
聴く、視るという次元ではなく、全身全霊で感じる演奏会でした。
この公演はKodo Next Generationと称して10人の若手ばかりで演じられたのですが、日本の若者もやるじゃないか!と伝統芸能に凛としてに向き合う姿勢にBravo!でした。
勿論テクニックや音楽性も素晴らしく、しかも皆多才で太鼓だけでなくそれぞれ歌、笛、踊り、三味線、作曲、アスリート並みの身体能力、演技力なども半端でないのです。
同じ日本人としてとても誇らしく、また彼らの心意気は胸に迫るものがありました。
客観的に見ても、ジャポニズムとロックな感覚を融合させた演出も優れていて、観客を飽きさせない美しいスペクタクルだったと思います。

劇場に入るといきなり大食堂。まずは冷えたサッポロビールで喉を潤す。
サーカス小屋のイメージのマジカルな内装。キッチュな劇場だ。

演奏中は撮影禁止だったので、最後の全員(左端にもう一人いた)集合の写真しか撮れなかったのは残念だった。

メインの観覧ホールと食堂ホールとの間にある仄暗いフォワイエには
大きなランタンがいくつも下げられていてマジカル。

興奮冷めやらぬまま外に出ると、またしても太鼓の音?
楽屋口から次々とメンバーが出てきてボーナス演奏をしてくれました。
私自身リズムに乗ってしまって手ブレがひどい動画ですが、雰囲気を感じて下さい。