2014年8月22日金曜日

ラリック美術館@アルザス探訪記 その2

ルネ・ラリックの目眩く美の世界、次の宝石箱の蓋を開けると、そこには宝飾家ラリックがガラス工芸家に変身するきっかけとなった香水壜やパウダーボックスがたくさん詰まっていました。
ラリックは香水壜を数多く手がけ、彼のガラス作品全体の中でも重要なジャンルとなっております。
アール・ヌーヴォーの残り香の濃いものから、現代的でさえある斬新なアール・デコまで、そのデザインの多種多様なこと驚くばかりです。コレクターも多く、ラリックの香水壜だけの本も出ています。
今でも香水は高価ですが、当時はまるで液化した宝石であるかのように珍重されたのでしょう。香水王フランソワ・コティが高級宝飾家ルネ・ラリックに香水壜のラベルのデザインを依頼したのは、香水がそれだけの価値があったということだと思います。
でも何故ラベルだけ?と思われるかも知れませんが、当時の香水壜は殆ど何のデザインも無いシンプルなもので、ラベルだけで香水を区別していたようなのです。香水を買った人が自分の容器に移しかえて使ったようです。
ラリックはそのラベルをデザインするだけに飽き足らず、いっそのこと壜そのものをデザインしたら?と発想したのです。
こうしてラリックの香水壜が生まれ、同時にラリックのガラス工芸が始まったのです。

ルネ・ラリックのガラスの原点ともいえる香水壜のコレクションをご覧下さい。











いかがでしたか?これで全部ではないのですが、なかなか充実したコレクションですよね。
香りのビジューを封じ込めるガラスのビジューともいえる作品群、是非クリックして拡大画像でお楽しみ下さい。

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