2013年4月26日金曜日

ロワールのシャトー・ホテルで春うららな一日を過ごす

21日は夫の誕生日を祝うために(というのは口実なのですが)、レオナルド・ダ・ヴィンチが眠る町アンボワーズの傍にあるCHATEAU de PRAYシャトー・ド・プレーというシャトーホテルに行って参りました。
ロワール河畔に聳え立つアンボワーズ城から2kmほど離れた河を見下ろす丘の上に小ぢんまりと建つこの古城(13世紀には砦だったのがルネッサンス期以降貴人の居城となったそう)が、ホテル・レストランとして生まれ変わったのは1950年代とのことです。シャトーホテルのパイオニア的存在で、私も名前だけは知っておりましたが訪れたのは初めてでした。
例によって、星付きレストランを兼業するペットOKの素敵なホテルで、パリから250km圏内、場所が良く、美味しく、安いという厳しい条件を満たす所を、ミシュランやら各種サイトやらで比較検討した結果、最終候補に残った2軒のうちの一軒が此処だったという訳です。

雲ひとつ無く晴れわたった春の日曜日、菜の花畑や青々とした麦畑を車窓に眺めながらのドライブは快適でした。
時間つぶしに寄ったTOURS近くの小さな村のBROCANTE / VIDE-GRENIER(古物市と屋根裏整理市)は予想どおり最悪で、『行って損した気分』に一瞬落ち込みましたが、AMBOISEの城下町(文字通りお城の下にあります)で、Morille(モリーユ=アミガサ茸)のオムレットと生ビールのお昼に有り付き、機嫌を直しました。そういえばMorilleが出る季節です。一昨年の夫の誕生日に行ったホテル・レストランでも、季節の一品だからと勧められて高いのに(私だけ)いただきましたっけ。

目的地のCHATEAU DE PRAYに着き、車から降りたとたん子供達は『きょうはここがおうち!』とばかりにはしゃぎ回り、ホテルの人達に付いて回って愛嬌を振りまき、大変でした。
予約した離れのお部屋は小さいけれどシックで、中二階に子供用寝室もあり(ウチの子達は木の螺旋階段に足を滑らせて往生し、一度見に上がったけど断念したようだ)、モダンな浴室にはバスローブもあり、Wi-FiもOK、お部屋のポイントは及第点クリアです。本館の部屋も見せてくれましたが、お城お城した典型的なクラシックなシャトーホテルの部屋でした。昔はそんなタイプの部屋が好きでしたが、最近の私達のトレンドではないし、子供達がいるので気兼ねの無い離れをやはり選びました。
離れの前のジャルダンだけでも子供達には十分な広さだったけれど、広大な敷地内にはシャトーの前庭、菜園、プール、森もあり、散歩が楽しめます。

古めかしいダイニング・ルームに20時ちょっと過ぎに行くと既にほぼ満席。日曜の夜だからガラガラかと思ったのですが、さすが星付きレストランです。
主人の誕生日だから良い席をと事前に一応リクエストを入れておいたのですが、前庭に向いた窓際の特等席がちゃんと用意されていてまずは満足。悪い席に案内されると、それだけでマイナス気分になりますから、レストランの席順は大事です。夫などもろにふくれっ面になり、帰ろうとか他所行こうとまで言い出しますから。

お料理は、アミューズと前菜はちょっと…でしたが、メインは帆立も鳩も美味しかったです。
シェフは今カリカリ食感と大根にはまっているらしく、ほぼ全ての料理にカリカリした物や大根系が使われていて、時にそれが邪魔になりました。
しかし、値段の割に食材が良く、火の通し方も上手、こちらのリクエストに応えてくれる寛大さ(子羊を小鳩に代えてもらった)、サーヴィスの感じ良さなどを含め、全体として気持ちの良いディナーでした。ワインは地元ロワールのワインにしてみたのですが、ピノ・ノワール派の私達はやはり何処であろうと迷わずブルゴーニュにするべき、と反省しました。
でもとにかく安い!午後庭内を散歩した後の冷たい飲物、アペリティフのシャンパンと18年もののスコッチ、夕食とワイン代、部屋代、子供達の追加料金、ビュッフェの朝食、全てひっくるめてホテルに支払った金額はなんと私の誕生日のパリでのディナーとほぼ同額でした。

今回はお天気に恵まれ、人に恵まれ、春うららで楽しいPETIT VOYAGEでしたよ。

AMBOISEの城下町にて

CHATEAU de PRAY 前庭より

私達が泊まった離れ

離れの部屋、窓からの景色、朝食をとったオランジュリー

森(庭内)の小道、菜園から城を望む、駆け回った後一休みするBetty

暖炉が美しい小ダイニングルーム、メインのダイニングルーム

この前にアペリティフのおつまみとアミューズ、デザートの前にチーズ各種


2 件のコメント:

  1. とても魅力的な記事でした。
    また遊びに来ます!!

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    1. ありがとうございます!
      是非またコーヒーブレイクにいらして下さい。

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