こんな感じが数日は続くようです。楽といえば楽ですけれど、個人的な好みからいえばこんな中途半端な天気は気分が乗りません。
珍しく、ブログをまめに更新しております。
きょうはバカラのエッチングによるグラヴュール製品に見られる地模様についてまとめてみました。
案外、これはバカラか否かの決め手となる重要な鍵です。
地模様によるジヴレ加工が施されたガラス製品は、19世紀末期から20世紀初頭にかけて流行したようで、バカラの他にサン・ルイやヴァル・サン・ランベールなどの大手のクリスタルリーが手掛けました。
こうしたガラス製品はマークやサインが入っていないものが多いため、現代ではメーカーを見分けるのが難しく、骨董業者でさえ正しく見極めている人はむしろ少ないぐらいです。
バカラの場合、地模様のパターンは意外に少なく、下記にご紹介する代表的な4種類の模様を把握しておけば大体間違いないと思います。
Aが最も多いパターンでギザギザ葉っぱ文が特徴的。 Bも多いがとても細かい模様で他社と混同されやすい。 Cは比較的少数派だが、月桂樹(と思われる)の葉と実の模様が特徴的。 Dはランプシェード等の照明用品専用のようだ。
Aパターンは照明用品、トワレット用品、食器、装飾品などに広く用いられている。
Bパターンは照明用品、装飾品、食器などに用いられている。
Cパターンは、装飾品、食器、トワレット用品に用いられている。
Dパターンは(私の知る限り)照明用品のみに用いられたようだ。
以上、私が扱ったバカラ製品の画像からピックアップして掲載しました。
まだ他にもパターンがあるかも知れませんが、アンティック市場で目にするバカラと特定できるものとしてはこんなところです。
参考までに混同されがちな他社の地模様を下記に掲載します。
左3点はサン・ルイ。照明用品には模様の中にSt Louisと小さく入っていることが多いが見つけ難い。
右端はヴァル・サン・ランベール。小鉢と水差しセットのゴブレ。
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