2013年5月8日水曜日

五月のある晴れた朝、リラの香りが大気に漂い…

緑が美しい季節になりました!
というと、全く月並みな常套句を感動もなくお座なりに並べただけの感じがしますが、これは実感なのです。
毎年のことなのに、五月の今頃、萌える若葉の緑に包まれると『緑』ってなんて美しい色なのだろう、と目にするだけで体中の血が洗われるような感動を覚えます。
そして今、パリ近郊では緑を背景に白と紫色系の花が一斉に咲いております。
私の住む町では、リラ、ユダの木、桐、藤など木に咲く花や、アイリスなどが白から藤色、濃い紫色まで色々なトーンで咲き乱れております。
特にリラは、我家の周りでは無い家が無いぐらい多く、一歩外に出ると爽やかで芳しいリラの香りに包まれます。
パリ市内に住んでいた頃は、朝市などでリラの花の小枝を束にして売っているのを買ったものでしたが、郊外では殆ど自生している感じです。
我家の庭にも4種類のリラが自生しており、そのうちの一種はお隣の庭から越境してきたものです。うちのリラはどれも木が華奢で目立ちませんが、ご近所には立派な大木や、ブルーの花を咲かせたものや、様々なヴァリエーションが見られ、リラの花見がてら散歩をするのは楽しいです。
あまり綺麗なので、みなさんにもぜひ観ていただきたくなりました。画像をクリックすると香りも感じられますよ。(嘘ですけど試してみてください。)

美しい五月、生命力が溢れる五月を満喫しましょう!

淡い藤色の小さな花をつけたリラは若木でどんどん増えています。最後の一枝しか咲かなくなってしまった老木は、濃い紫に白の縁取りがある絞り染めのような変わったリラです。来年も咲くかしら…?

お隣から地中で越境してきてウチの庭に自生した白いリラ。以前にはお隣からブーケでいただいて家の中に飾ったものでしたが、その必要がなくなりました。純白でとても綺麗です。

私の一番のお気に入り。ブルーを帯びた薄紫色が美しく、華奢な枝の先の花房が風に揺れるさまが優雅です。

リラの写真を撮るのに上ばかり見ていて、ふと足元に視線を落とすと草叢の中にひっそりとケマンソウ(華鬘草、または鯛釣草)が咲いていました。フランスでは『マリアのハート』または『ジャネットのハート』と呼ばれます。

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