2020年3月10日火曜日

ロートレック展

またまた古い話になってしまいますが、パリのグラン・パレで2019年10月から今年の1月27日まで開催されたトゥールーズ-ロートレック展に最終日近い1月の寒い日に行きました。
ロートレック(1864-1901)は言うまでもなく偉大な画家ですが、ポスターの縮小版などのポピュラーな版画も多くあり、私も何度か入手したことがあるので、おこがましくも勝手に馴染み深く感じている大好きなアーティストの一人です。
1992年以来の大展覧会とのことで、これは絶対見逃せないと楽しみにしておりました。
平日のお昼前の予約だったのですが、けっこう混んでいて、なかなか真正面からちゃんと狙って写真を撮ることができず、拙い写真ですがご覧ください。

新聞を読む自画像 水墨画 1893年

P.Sescauという写真家のポスター リトグラフ 1896年

寝椅子に座る女 油彩 1882年

バスティーユにて(ジャンヌ・ヴェンツ) 油彩 1888年

白いキャラコの赤毛女の頭 油彩 1889年

髪をカールする女 油彩 1891年

赤毛(ラ・トワレット=身繕い) 油彩 1889年

白いキャラコのカルメン 油彩 1887年

黒いボアの女 油彩 1892年

フェルナンド・サーカスにて: 女曲馬師 油彩1887-1888年

ムーランルージュ、  ラ・グリュ(スターダンサー)のポスター リトグラフ 1891年

ムーランルージュ、ラ・グリュと骨無し男ヴァロンタン(グリュとコンビで踊ったダンサー) 
着色木炭デッサン 1891年

ジャーヌ・アヴリル、ジャルダン・ド・パリのポスター リトグラフ 1893年

メイ・ミルトン ポスター  リトグラフ 1895年

ヌーヴォー・シルク(サーカス)にて  木炭、グアッシュ、水彩、油彩 1892年

ムーランルージュのダンス 又は ラ・グリュとヴァロンタン・ル・デゾセ
Foire du Trône (特設遊園地)のラ・グリュの小屋に架けた298x316 cmのパネル  油彩 1895年

ムーランルージュにて 油彩 1892-1895年

ラ・ㇽヴュー・ブランシュ 月2回刊 のポスター リトグラフ 1895年

レーヌ・ド・ジョワ  という小説本のポスター リトグラフ 1892年


《ランジェ、ロンジェ、ロオ》と歌うイヴェット・ギルベール  油彩 1894年


ディヴァン・ジャポネ(カフェ・コンセール)のポスター リトグラフ 1893年
ダンサーのジャーヌ・アヴリルと批評家エドゥアール・デュジャルダンが描かれている

イヴェット・ギルベール (ポスターの下絵)油彩 1894年
黒い長手袋がトレードマークの人気キャバレー歌手イヴェットは
ロートレックのお気に入りの画題だった。


女道化師シャ・ユ・カオ 油彩1895年


座る女道化師 (Ellesシリーズ)リトグラフ 1896年


コルセットを着ける女(Ellesシリーズ)の習作 チョーク彩色油彩 1896年


ベッドの中で 油彩 1892年


食堂での彼女達 油彩 1893-1895年


長椅子 油彩 1893年


ムーラン通りのサロンにて 木炭と油彩 1894年


ジョッキー リトグラフ 1899年


踊るジャーヌ・アヴリル 油彩1892年


マドモワゼル・エグランティーヌの一団 リトグラフ 1896年


森(ブローニュの森?)にて リトグラフ 1897年


ジャーヌ・アヴリル リトグラフ1899年


ル・アーヴルの《スター》の英国女性 油彩 1899年
スターというカフェ・コンセールのお気に入りバーメイドMiss Dollyの肖像


階段を降りるメッサリーヌ 油彩 1900-1901年
ボルドーで上演されたオペラ《メッサリーヌ》の舞台


18世紀の提督の恰好をしたポール・ヴィオー(ヴィオー提督) 油彩 1901年
ヴィオーは画家の晩年常に寄り添ったロートレック家の親しい友人で、画家は彼をヴィオー提督とあだ名を付けて呼んだ。

以上、展示作品のほんの一部ですが何とか撮れた写真を順不同で並べました。
こうして見ると、ロートレックは風景画や静物画を一切描かず、専ら人間そして歓楽街の夜の世界、大自然とは無縁の屋内の限られた特殊な空間を描いた画家だったことに改めて思い至ります。
踊り子、歌手、娼婦、洗濯女、芸人達が活き活きと愛に満ちた眼差しで描かれており、ベル・エポックの雰囲気がよく伝わってきます。
ミュージックホールの派手な音楽や、踊り子達の嬌声、床を踏み鳴らす音など賑やかな喧噪が聴こえてくるような気がします。

2020年3月2日月曜日

Bokuが14歳になりました!

2018年の12月に肥満細胞腫(一種の癌)グレードⅢを宣告されたBokuは、抗癌治療を一切受けずに1年以上を奇跡的に元気に過ごしてきました。
ところが2月に入って急に体調を崩し、一時はついにお別れの時が近づいたかと思ったほどでしたが、数日前から持ち直し、きょう無事に14歳の誕生日を迎えました。
本当に良かった。Bokuちゃん、お誕生日おめでとう!
そして、元気になってくれてありがとう!

胃腸が悪かったので最近は専ら療養食を摂っていたけれど、
きょうは特別に仔牛肉のソテー、ブロッコリ添えをテーブルでいただく。

メインが終わってデザートを待っているところ。待ち遠しくてハアハアしてる。
苺のケーキが出たら、写真を撮る間もなくかぶりつき、たいらげてしまった。

プレゼントはバラの花束だけ…。ごめんね。

食後の一休み。一応満足したようです。

14歳はフレンチブルドッグとしては長寿に入るようです。しかも末期癌なのに。
バイオブランのおかげか、ブロッコリや昆布だしの鮭をトッピングしたシリアル・フリーの食事療法のおかげか、Bokuの生命力の強さなのか。
まだまだ元気で楽しく一緒に過ごそうね。

2020年1月21日火曜日

コンサート@テアトル・デ・シャンゼリゼ

年が明けたばかりという気がするのですが、なんと1月も2/3が過ぎてしまいました。
今年は端からBokuの怪我(左後足、続いて右前足。いずれも自分で噛んで傷つけたようだ)、Oの定期診察、JUANで食事、ルアンの骨董市、オークション(ノルマンディまで落札品を引き取りに行ったり)など、我家的には多忙な日々を送っておりました。
まだ終わってなくて、明日はグラン・パレのロートレック展、戸籍謄本が区役所から届いたらOのパスポート申請(1年前に切れていたのが最近発覚)に大使館に行かなくてはならないし…。
そんな中、14日の夜には辻井伸行のピアノリサイタルを聴きに行きました。
久々のテアトル・デ・シャンゼリゼ、初めて生で聴く辻井氏のピアノ、ウキウキしながらもストライキが続くパリ(極力出かけたくない)に身構えて早めに出かけました。
案外交通渋滞も無く、1時間もかからずに到着し、拍子抜けして時間を持て余しつつ、テアトルの向いのホテルのバーで軽くつまみながらゆっくりと1杯やりました。

夜のモンテーニュ通り。プラザ・アテネが綺麗。

開演まで時間があったので、テアトルの美しい天井を撮影。
このアール・デコの天井灯を見るのもすっごく久しぶり…。

1913年にオープンした劇場の内部はアール・デコを先取りした装飾がカッコいい。
ナビ派の画家モーリス・ドニによる天井画も素晴らしい。(以下ディテール)





動くのでお顔までハッキリとは撮れなかった辻井氏

当日無料で配られた簡単なプログラム

辻井氏のピアノはとてもエネルギッシュで疾走感あふれる若々しい演奏でした。
時に疾走し過ぎて止まらなくなっっちゃったみたいなところがあったけれど、それでも指がもつれることなく弾き切るから凄いテクニックです。
個人的にはもう少し抒情性と繊細さが欲しいかな?特にショパンは。
まだ若いし、早熟なまま休むことなく演奏活動を続けて来られた彼は、まだ発達途上といっては失礼かも知れないけれど、これからもっと円熟してゆくことでしょう。
家に置いてきたBokuが心配だったけれど、充実した夜を過ごせて良かったです。

2020年1月3日金曜日

2020年、あけましておめでとうございます。


新年あけましておめでとうございます!
2020年は🐭年、奇しくも干支の最初の年が2020年という区切りの年に当たりましたね。
だからどうって事もないけれど、何となくスッキリして縁起が良いではありませんか。
年賀状のためにアンティックガラスで🐭モティーフの作品を探したところ意外と無いのです。
ルネ・ラリックは様々な動物をモティーフに使ったけれど、ネズミはこれしか見当たりません。
1925年作の《souris》スリ(英語のマウスにあたる小ネズミ)と名付けられた小さな灰皿です。
そうだ!(と今思いついたのですが)今年はこのブログにルネ・ラリック特集を掲載しようかな。
この頃は食べたり、遊んだりした記事ばかりだったので今年は少しアンティックのお勉強も致しましょうね。

と宣言した舌の根も乾かぬうちで恐縮ですが、恒例なので今年の元日の朝の我家の食卓の写真です。

相変わらずゴチャゴチャとアンティックに半ば占領されている食卓

今年は初めて買ってみた十時屋のおせち、意外に(失礼!)良かった。
三日月皿はうちで用意したもの。フォアグラをフュメした鴨のマグレで巻いた伊達巻風のものは今回のニューフェイス(Maison Maréchal製)


2019年12月30日月曜日

ノエル@アンボワーズ

さぼり癖が付いて長らくCaféを休業しているうちに、今年が終わろうとしているではありませんか!
ノエルのリポートだけでも年内にやっておかなくては…。

今年のノエルはロワール河畔の町アンボワーズで過ごしました。
ノエルはただでさえcloseするレストランが多い上に今年は24日が火曜日(最近地方の店は月・火閉まるところが多い)、開く店は早くから満席、満室で見つけるのに一苦労でした。
で、11月初めに予約したのがLe Choiseulというアンボワーズ城の裏の方、ロワール河に面した古いホテル・レストランです。
ここのレストラン、昔はミシュランの★★だったのがいつからか無星になりミシュランに掲載すらされていなかったのですが、去年から新しいシェフが入ったのでちょっと注目されているらしい。
しかし、この人も長年持っていた★を失っているので???でしたが、ホテルは良さそうだしノエルのパッケージのお値段もリーズナブルなので『ま、いいか』で決めたのでした。
24日の午後は道が混むから早く出ようということで、お昼にはアンボワーズに到着し、まず軽くランチを(裏庭のある小綺麗なPaulで)したため、街をブラブラしました。
アンボワーズは6年ぶりでしたが、観光地のわりには落ち着いていて、こじんまりとした可愛い街です。

昼過ぎたら急に閑散としたお城の前のメインストリート

時計塔があって風情のある小路。老舗のお菓子屋さんのノエルの飾り(上)
別のパン屋兼菓子屋のウィンドウ(下)の可愛いディスプレー

お城や街の裏側、ロワール河岸に面したホテルに到着。

デラックス・ルームの割には小さなお部屋だけれどcosy。

調度品がアンティック&クラシック。2階だけれど裏庭に直接出られるのが良い。

部屋より広い専用テラスからお城やロワールが見える。

テラスからイタリア式庭園へ。Bokuの用足しにも便利。

日が暮れてきたので街のイルミネーションを見に散歩に出る。
ホテル前の河岸から残照を背景に橋を望む。

河岸から1本中の通りに入ると、いきなりイルミネーションされたお城の裏側。

誰しも考えることは同じようで、街は夕食前の散歩客で賑わっていた。

みんなこの光の木をバックに写真を撮り合っていて、人混みが途切れた一瞬に漸く撮れた。

Musée de l'hotel de ville(市役所のミュージアム)のイリュミネーション

とっぷり暮れた帰り道。ホテルもちょっとだけイリュミネーション。

ゆっくりお風呂を使い、20時頃食堂へ。まだお客が少ない。

アミューズ(左)2番目の前菜の帆立とラングスティーヌ(右)
間に最初の前菜カモのトリュフ入りフォアグラが出たが撮り忘れた。

カルヴァドスにグレープフルーツのソルベを入れた箸休め(左)
メインのシャポンのロティ、栗と野菜をくるんだキャベツ添え(右)

フロマージュ2種と追加の1杯(Mercurey1erCru)
ショコラとエキゾティックフルーツのビュッシュ。

この後の小菓子とコーヒーはパス。お料理は量が多く、どれも完食できなかったけれど、お腹いっぱいになってしまいました。
味、プレゼンテーション共に『普通』。ノエルのメニューというのは大体こんなものでしょう。
このメニューだけ食してシェフの腕前を評価するのはフェアではないと思うので、保留です。
サーヴィスはちゃんとしていて感じが良かったし、『十分明るい良い席を』とリクエストしておいたのも配慮されていたし、まずまずのディナーでした。

翌朝の朝食は裏庭に面した大きなヴェランダのような食堂で。

こちらの食堂にはこんな可愛いノエルの飾りが。

夜は何も見えなかったけれどメインの食堂はロワール・ヴュー。
ランチや夏場のディナーは気持ち良さそう…。

朝、Bokuと裏庭を散歩しながら。時代の違う色々な建物が離れの客室になっている。
木立の中で大きな赤毛の栗鼠にも遭遇。

25日はホテルのレセプショニストのおすすめで、シュノンソー城に寄り道して帰りました。
このところ雨や曇りの陰鬱な空模様が続いていたのだけれど、お出かけ中はお天気に恵まれ、Bokuも元気でいい子だったし、のどかで楽しいノエルでした。

Le Choiseulのホームページはこちらです。

2019年10月11日金曜日

プチヴァカンス@ノルマンディー

きょうは久々にまあまあ晴れているけれど、この頃雨や曇りの日が多く陰鬱な空模様が続いております。
数日前Bokuが急に食べなくなって元気もなく、夜泣きして、いよいよか?と心配させられました。
獣医に診てもらったら、歯石が溜まり過ぎて歯周病になっていたことが原因と判り、その場で主治医のおばあちゃん先生がペンチみたいなものでバリバリ歯石をとってくれました。
普通は全身麻酔で除去するけれど13歳半の老犬なので麻酔はかけられないしとのことで、じゃあどうするのか?と思ったらいきなりの荒療治でびっくりしました。
Boku は当然ながらパニック、私もOと二人がかりでBoku を押さえつけながら怖い思いをしましたが、さすがヴェテランの先生、口内を傷つけることもなく石のようにカチンカチンの歯石を力ずくで破壊し(破片が私の顔にまで飛んできた)、ほら歯が見えてきたでしょ、などと言いながら工事してくれました。
痛み止め(か?)の注射をされ、歯周病用の抗生剤を処方され、Bokuはその日の夜からガンガン食べ始めた(柔らかい細切れにした食材だけれど)のでヤレヤレです。
近況はこんなところです。

もう今更なのですが、中断していたヴァカンスのリポートの続きをしましょう。
ブルターニュの海辺で3泊4日過ごした後、ノルマンディーに寄り、ドーヴィル郊外のManoirs des Tourgévilleというホテルに2泊しました。

7ヘクタールの庭園の中に点在する円形のマノワールの一つに私達の部屋が。

60㎡の広いスイートに中庭のテラスまで付いていて快適

アイボリーとブルーのPierre Freyのファブリックで統一されたインテリア

やはり円形のレストラン棟と客席。
料理はカジュアルだけれど美味しく、サーヴィスもちゃんとしている。

昔の大きな農家風な母屋の中庭。
庭を囲む4棟の母屋には客室の他、バー、屋内プール、スパ、シネマなどがある。

翌日は終日ブラブラと周辺を観光しました。
まずは『フランスの訪れるべき美しい村百選』みたいな本に掲載されていたBlangy-le-Châteauという村へ。
一回りしても5分とかからない程のこじんまりとした村で、軽く斜面になっているメインストリート(というか広場というか?)の道端を澄んだ水が流れる水路が通っていて、清々しく綺麗な村でした。

その本に写真が載っていた家(左手前)


典型的なノルマンディー風の家並み


左は花屋、右は美容室。
フランスは田舎といえども小洒落ている。


小さいながらも立派な町役場。お花が綺麗!

ブランジー・ル・シャトー訪問はアッという間に終わってしまったので、戻りがてらTrouville(正式にはTrouville-sur-Mer)に寄りました。
トゥルーヴィルはトゥック川の河口の右岸(ドーヴィルは左岸)の海辺の町で、お隣のドーヴィルに比べると鄙びていて庶民的ながら、立派なカジノや高級ホテル、ビーチ、名物の魚貝市場などもあり、ドーヴィルよりもむしろ賑わっているかも知れません。
実は今回の宿泊場所として、ここのCures Marinesというホテル(レストランが1★)にしようかManoiresにしようか最後まで迷ったのでした。
魚貝市場は何度か来ていたものの、Trouvilleの町は歩いたことがありませんでした。
夏の終わりとはいえまだヴァカンス客が多く、狭い道は人でいっぱいで歩きにくいほどでしたが、ドーヴィルのような気取りがなく、それでいてお洒落で活気があり、気に入りました。

ベル・エポックの名残が随所に

小さくて可愛い坂の街トゥルーヴィル、なかなかチャーミング!