2013年9月8日日曜日

ミニヴァカンス3日目 ヴァロンジュヴィルからディエップへ

前日は昼にフェカンで飲み過ぎたせいで夜になっても全然お腹が空かず、困りました。
テーブルを予約してあったので無理して食卓に着いたものの、さすがにコースは食べられず、前菜とメインだけでデザート無し、パンにも手をつけず、ワインもハーフボトルがやっとでした。
三夜プログレッシブにメニューをアップグレードしていこうと目論んでいたのに…残念!
でも、ラングスティーヌ(手長海老?)のjuste cuite は、これ以上でも以下でも不可という正にジャストな火の入り方で、ラングスティーヌの美味しさを最大限に引き出した絶妙なお料理で、食欲が無かったにもかかわらず感動しながらいただきました。

さて3日目、何をしようか何処へ行こうか?全くノー・アイディア。ラウンジでPC版ミシュラン・マップを見ながら、テーブルセット中のサーヴィスのお兄さんに相談するも、彼の提案する場所は殆ど制覇してしまっているし…。とりあえずピカピカマークの付いている海辺の町 Varengeville-sur-Mer ヴァロンジュヴィル・シュル・メールという所に行ってみることにしました。
目的地と思しき辺りの街道端にANTIQUITE アンティキテの看板を出している家があったので、寄ってみました。目ぼしい物は無かったけれど、気のいい店主と常連客の二人のおじさん達のおすすめスポットの教会に向かいました。
海を見下ろす丘の上に建つ古い教会 Eglise Saint Valéry(聖ヴァレリー教会) は不思議な建物で、12世紀に建てられ、16世紀に増築され、ステンドグラスの一部は画家ジョルジュ・ブラックの作品で1963年に納められたとのことです。ブラックは、このステンドグラス設置後間も無く亡くなり、この教会の墓地に埋葬されており、折りしも今年没後50年とあってこの辺一帯のあちらこちらに『ジョルジュ・ブラックの年』と記された顔入りの旗がかかっていました。
灯明(キャンドル)を1本あげて教会を後にし、村へ行ってみようとしたところ村らしきものは見つからず、立派な古い館(ブルジョワの別荘?)ばかりなので、諦めて海の方に向かいました。
しかし、『海へ』の表示はあるものの車で行けそうな道も無く、結局、小高い丘から海を見晴らす絶好の場所にある瀟洒なホテルのテラスでお茶をすることに。
今夜こそは★付きのディナーをしっかりと堪能しなくては、と昼食抜きの覚悟を決めていたので、昼時になってきたけれど食事で時間をつぶすこともならず、有り余る時間をどうやって消化するか頭を悩ませました。
朝まで曇っていた空が晴れ、夏の陽射しが戻って来たことでもあり、何度も訪れた港町 Dieppe  ディエップまで足を伸ばすことにしました。ディエップの旧市街を少しぶらつき、暑くなってきたので車に戻り、たっぷり有効時間の残った駐車券を人にあげて一路ホテルへ。
フランスの田舎を走ると、街道沿いに時々ANTIQUITEやBROCANTEの看板を見かけます。期待はしないけれど暇ではあるし、私達の一種の習性でもあり、殆どの場合立ち寄るのですが、Le Bourg-Dun という町を抜けようとした時、看板を見つけました。街道から脇道を少し入ったところに、綺麗な庭のある素敵な藁葺き屋根の民家でBROCANTEの店を開いているのです。買うべき物は何も無かったけれど、少し暇つぶしができました。

なんとか1日をこなしてホテルに帰り着く頃にはさすがにお腹ペコペコでしたが、我慢してディナーへの期待に胸を膨らませたのでした。この日の晩餐については次回にレポートします。

2日目の夕食。左上は私の前菜『蟹を詰めたグリーン・ゼブラ(トマト)と野菜の和え物、アメリカン・ソース』。
左下は夫の前菜『野菜のガスパチョ、オリーブオイルのアイスクリームとトマトのムース添え』。
右は二人とも同じメインの『ラングスティーヌの尾の身juste cuite、アスパラガスとシブレットのムース』。
竹串を打ってポシェした滅多に無いほど大きなラングスティーヌの剥き身はプリプリとして甘く、絶品!

Varengevilleの教会とテラスからの眺め。天気が良かったら絶景かも。

教会内部。左のステンドグラスがジョルジュ・ブラック作。
右はLisieux のSainte Thérèse(聖テレジア)の像。ノルマンディー一帯で祀られているようだ。

お茶をしたホテルのテラスに咲き誇っていた紫陽花。

Dieppeの街中の古い教会 Eglise Saint-Rémy

Le Bourg Dun(ル・ブール・ダン)のBrocanteの店兼住宅。左はこの家の庭から望む町のカテドラル。

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