2013年2月25日月曜日

アンティーク・ガラス豆百科 -その4-

昨日に続いてきょうも"Snow is dancing"です。すごく寒い!完全に冬に逆戻りです。咲き始めたお花が可哀そうです。

簡単に自分の知っている範囲とレベルでまとめる予定で始めたガラス豆百科ですが、やはりそれでは済まなくなってまいりました。資料にあたるうちに自分の知識の貧しさや偏向を思い知らされるのと同時に、新たな興味が湧いてどんどん深入りしてしまいます。
これでは『豆』といっても『お多福豆』ぐらいになってしまいそうですし、いつ終わるかも分かりません。でも、ま、いいか。勉強になるし。適当に飛ばし読みしてくださいね。

【古代のガラス】紀元前1世紀以前
古代まで遡るつもりは全く無かったのですが、やはり避けては通れないようです。
ガラスの起源については、様々な伝説はあるものの確かなところは分からないようですが、それだけ古くから存在していたということですね。
現在までに発掘され承認された最古の人工ガラスはエジプトやメソポタミアの遺跡から出土したアクセサリー等に使われたガラスで、紀元前2300年あたりのものだそうです。
ガラスの器が作られるようになったのは、メソポタミアでは紀元前16世紀、エジプトでは紀元前15世紀ということが分かっており、特にメソポタミアでは早くから多種多様な技法が使われ、高度に発達した化学知識を踏まえたガラス工芸が展開されていたことが知られています。
こうした古代のガラスは考古学的な出土品として殆どミュージアムに入っており、市場に出回ることは滅多にありませんから、ショッピングまたはコレクションの為のガイドとして書いております私の豆百科にはどうかと思いましたが、近代のガラスを知る上でも参考になりますし、驚くべき技術と美しさを鑑賞しつつ、古代の人間の暮らしに想いを馳せてみるのも一興かと思い、掲載いたしました。(画像は全て大英博物館所蔵品より)

メソポタミアのガラス 
コアガラスの香油壷BC13c.  シール・ペルデュによる型ガラスの壷BC8c.  シール・ペルデュとペルル・メタリックの壷BC7~5c. 
エジプト最古のエナメル彩壷BC14c. (右上)エジプト コアガラスの魚形瓶BC14c.
(右下)ミケーネ(ギリシア)の青色ガラスと金彩ガラスビーズのネックレスBC14~15c.

(左)エトルリア(イタリア中部)のコアガラスの香油壷BC7c. (右上)ヘレニズム時代(イタリア南部で出土)の
ゴールドサンドウィッチのボウルBC3c.  (右下)地中海東部(イタリア南部で出土)のモザイクガラスの皿BC3c.


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