2015年8月17日月曜日

コンピエーニュの森へ〈Ⅳ〉 コンピエーニュ宮殿-2-

またまた1ヶ月もご無沙汰してしまいました。
もう言い訳も聞き飽きたでしょうから、申しません。
病気でもしているのでは?などとご心配くださった方(もしいらしたら)、ご安心ください。
暑さ寒さ(昨日から急に寒くなりました)にもめげず、しっかり食べて飲んで元気にしております。
OもB&B も私も、皆それぞれに小さな故障を抱えてはいるものの、そこは楽天家族のことですから、4日後に迫ったプチ・ヴァカンス小旅行を楽しみに元気いっぱいなのでございます。

さて、しつっこくもコンピエーニュ談が続きます。もうこれでお仕舞いにしますのでお赦しを。
前回は二人の皇帝と皇后達の居室部分までご紹介しましたが、今回は続く第二帝政博物館の部分をご紹介します。
第二帝政つまりSecond Empireといわれるナポレオン三世時代(1852年~1870年)の美術品、調度品、装飾などの豊富で魅力的なコレクションは、19世紀後半以降のアンティック専門の私達には大変興味深いものでした。
惜しかったのは皇后博物館と呼ばれるアンペラトリス・ユージェニーに関するコレクションの部分が来年1月まで閉館していて見られなかったことです。来年また行かなくては。

 イタリアの間と呼ばれる部屋。中央の大理石の像はVincenzo Vela(イタリアの彫刻家)作。
両脇にナポレオン三世とユージェニー妃の大きな肖像画(ゴブラン織りのタピスリー)。
元絵はFranz Vaver Winterhalter(1806-1873 ドイツの宮廷肖像画家)作。

 ナポレオン三世とユージェニー妃の胸像。
暖炉の上のブロンズの3点セットは典型的なナポレオンⅢ様式。
セーヴル窯の金彩花蝶文花瓶。ジャポニズム入ってます。

ルイ16世風な装飾の 戸棚。照明を兼ねたブロンズ像。暖炉の上の金鍍金ブロンズの時計など。
どれも典型的なナポレオンⅢ様式。

 螺鈿の技法を取り入れた黒い家具は最も分かりやすいナポレオンⅢ様式のパターン。
Franz Vaver Winterhalter原作Ange Tissier(1814-1876)模写のユージェニー妃の肖像画。額縁も素晴らしい。

服の襞まで丹精に表現された大理石坐像。シノワズリーのタンス。
ゴティックも入った装飾過多なブロンズの時計。多様式折衷もナポレオンⅢの特徴。

 ユージェニー妃のエリゼ宮の居室に置かれていたルイ16世様式のベッド。
『女官達に取り巻かれたユージェニー妃』Franz Vaver Winterhalter作。
紫色のリボンの付いたドレスを着て髪に花を飾っている一際細面なのが彼女。

 色々な様式がミックスされた何ともゴージャスで装飾的な家具。

 1953年(ナポレオン三世と結婚した年)に描かれたユージェニーの肖像画。Edouard Louis Dubufe作。
1864年に描かれた肖像画。Franz Vaver Winterhalter作。皇后の貫禄も付き、実に美しい!

花絵が素晴らしい花瓶一対(白磁だったかオパリーヌだったか?)
ビスキュイ(素焼き磁器)のユージェニー像。 

 ユージェニー自身が刺繍した屏風。Empire様式の姿見。石油ランプの吊灯やフロアスタンド。

 宮殿の庭園側。皇帝や皇后の居室の窓は全てこちら向き。窓やテラスからの庭園の眺望。

 バラ園のパーゴラ。パーゴラの突き当りにあるライオンとエロス(キューピッド)の石像。 
1824年Nicolas-Pierre Tiolier(1784-1843 フランスの彫刻家)作。

パーゴラを上から(テラスから)見たところ。庭園を見下ろすテラス。
実は庭園側の写真は6月半ばにコンピエーニュを再訪した時に撮ったものです。
だから薔薇が咲いているのです。



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