前回の記事に書いたような7月初めのエジプト並みの熱波はさすがに数日で去り、その後もう夏は終った?ぐらいに一旦涼しくなりましたが、昨日から酷暑がぶり返しております。
今夕方5時頃ですが、日陰で33℃、きょうの最高気温は36℃だそうです。
また10日もブログをさぼってしまいました。ネタが溜まる一方です。
賞味期限が過ぎたような古いネタで恐縮なのですが、せっかく撮った写真を日の目も見ぬまま没にするのも何なので掲載しますね。
話は4月までさかのぼり、コンピエーニュ行の続きです。
コンピエーニュの森まで行って宮殿を見ない手は無いでしょう、というので子供達には悪いけど車内でお留守番してもらい、Oと私は国立ミュージアムになっているPalais de Compiègneを見学しました。
ルイ15世、16世時代には王家の秋の(狩猟シーズンの)離宮であったこの宮殿は、18世紀末ナポレオン一世により豪華絢爛な装飾が加えられマリー・ルイーズを皇后として迎えての居城になり、後にはナポレオン三世とユージェニーが彼等好みに改装し、大勢の招待客と共に定期的に長期滞在し狩猟や散歩を楽しんだり、いわば御用邸として使われたようです。
宮殿内は、二人の皇帝(ナポレオン一世とナポレオン三世)と皇后達の居室、第二帝政博物館、車と旅行博物館の三つの美術館に分かれていますが、車の美術館は期間限定で生憎閉まっている期間だったので二つだけ見学できました。
平日の午前中だったためか、パリからちょっと距離があるせいなのか、私達の見学中は他の見学者と遭うことも無く、ほとんど貸切状態で自由に撮影できたし、とても楽に静かに見て回れて良かったです。
きょうは皇帝と皇后の居室だけご紹介して、続きはまた次回に致します。
宮殿の正面入口。建物の外観はルイ16世様式。アポロンの階段の踊場に立つアポロン像。
家族のサロン(居間)。元はルイ16世の寝室。家具や調度類はルイ15世、16世、ナポレオン3世など多種の時代様式のものが置かれている。テーブルの上にバカラ1867年製のパンチボウルと揃いのトレーがあった。(プチ・パレのバカラ展に展示された品)
皇帝の寝室。完全なEmpire(ナポレオン1世)様式のインテリアと家具。
皇帝の図書室。ここも完全にEmpire様式。本棚を装った騙し絵で隠された皇后の居室への秘密の扉がある。
マーキュリーとアポロンに挟まれたミネルヴァの天井画。
皇后の居室の一つでユージェニー妃お気に入りの部屋。マリー・ルイーズ妃時代は音楽室として、ユージェニーは茶室として使った。家具はユージェニーが憧れていたマリー・アントワネットがサン・クルーの居室で使ったもの。
皇后の寝室。まばゆいばかりに金ピカな典型的Empire様式。本来ナポレオンの最初の皇后ジョゼフィーヌの為に作られた寝室だが、離婚した為彼女がこの部屋で寝たことはなかったとか。
大サロン。または女官のサロン。ジョゼフィーヌの為に作られた部屋で、長椅子は彼女専用とされた。右端の天井は皇后の食堂のもの。部屋は小さく質素だが天井のレリーフが美しい。
壁の花の絵により花の間と呼ばれたサロン。元は宮廷の遊戯室だったが、ナポレオン3世時代には王子ルイ・ナポレオン・ボナパルトの寝室として使われた。椅子類の布も花柄で綺麗。
セーブル窯のティーセット。
1810年に結婚後初めてコンピエーニュで過ごすマルー・ルイーズ妃の為にセーヴルから送られたもの。
セーヴル窯1808-1810年製の果物入れとデザート皿。ナポレオン1世とマリー・ルイーズ妃のために作られた160点のセットだったが、ほぼ全て失われた。辛うじて戻った展示の品4点は近年オークションで落札されたものとのこと。
200年後に里帰りが叶った素晴しい花絵と金彩の逸品。
狩猟のギャラリー。1735年頃にゴブランで織られた大きなタピスリーがいくつも掛けられている。
絵柄は常にナポレオンが主役。
舞踏会のギャラリー。マリー・ルイーズを迎えるために作られた大広間。天井画はナポレオンの凱旋を表す絵。
ナポレオン3世時代には大勢の招待客と会食するための食堂として使われた。
大広間の両端の壁画は、Girodetによる神話のシーン。下にはシーザーのような格好のナポレオン像。
0 件のコメント:
コメントを投稿