時系列が狂うのは気持ち良くないのですが、まだ少し温かい最近の出来事を先に書いてしまいます。
先週末、フランス北部のドーヴァー海峡に面した町Boulogne-sur-Merに1泊で行って参りました。
この町のオークションに出品されたバカラのジャポニズム作品がどうしても欲しかったのです。
他にもアルジー・ルソーのヴェイユーズ(無謀にも)や、ルネ・ラリックの花瓶、ドームの蓋物など8点ほどあわよくば落札したいと野心満々で赴いたのでした。
結果は完敗でした。何一つ落とせず、プチプチなどの梱包材料まで持参して、とんだ恥を掻いただけで退場してきました。
エスティメート価格が異常に安かったのは客寄せの為の作戦だったかと思うほど、会場、電話、ネット(ライヴ)の三つ巴でガンガン競り上がり、全て及びでない時点でリタイアせざるを得ないという情けない状況だったのです。
田舎だと思って多少舐めていたのですが、大間違いでした。悔しかったですぅ。
ホテルとレストラン(同じ場所)を予約し、子供達を乗せて片道280kmを2時間半もかけて遠征したのに…。
ブローニュは三度目の訪問でした。思えば、二度とも★付きレストランで食事をするのが主な目的で、ほとんど街を歩いたりしておりませんでした。
気を取り直して、昔々食べたオーベルジュがリニューアルして素敵なホテル・レストランになっている宿泊先でゆっくりしたり、古い街を少し散歩したり、港の魚市場で活きた巨大(2.8kg)なオマールやサザエほどもあるビュロ貝(ツブ貝の類)、舌平目なぞを仕入れて帰ってきたのでした。
昔(多分25年ほど前)は田舎のオーベルジュ然としていたレストランがモダンでシックになっていてビックリ。
アミューズはソーモンのリエット、不思議な真っ黒けのパン付き。お任せメニューなのに、フォアグラか海の物か希望をきいてくれた。出てきたのは彼ら曰くスズキのサシミ(実は生っぽいマリネ)。なかなか美味だった。
メインも牛や羊は食べないと言ったら魚にしてくれた。ホウボウが出てきたけど今一だった。
デザートは赤い果物のスフレ。甘いデザート・ワイン付き。
高い街(高台になっている)と呼ばれる城壁に囲まれた旧市街の門。船に乗った聖母子像はこの町のシンボル。大昔、ここの海辺に天使が漕ぐボートで木の聖母子像が着いたという奇跡の伝説があり、巡礼の地になっていたらしい。
船に乗ってきた聖母を祭る大聖堂。とても大きくて私達の歩いた範囲からは全景を撮れる場所が無かった。
街で見た二匹のイルカの泉。
街で見た二匹のイルカの泉。
花屋?可愛い物屋?結局何屋さんか分からなかったけれど優しいオニイサンが営む素敵な古い店。
オニイサンの許しを得て、店内も撮影させてもらった。
お向かいにも可愛い店が。ゆっくり歩いてみたい古い街だ。
昔食べた時は一つ星レストランだったHostellerie de la Rivièreは本当にチャーミングで今風な店になっていたけれど、現シェフの料理の腕はお父さんに敵わないようで今は★無しです。
でも、とても流行っていて、外国からのお客も多かった。安くて、おもてなし精神に徹していて、気持ち良く過ごせました。予約が遅かったので小さな部屋しか無かったけれど洒落ていて、悪く無かったです。
1泊して、夕食(ワインがそれぞれの皿に1杯ずつ付くお任せコース)と朝食(何が食べたいか、卵はどう調理するか聞いてくれて、夕食と同じように丁寧にテーブルにサーヴィスしてくれる)が付いて、二人で199ユーロ(約28,000円)という奇跡的な安さに恐縮でした。
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