殆ど実家を中心に数キロメートル圏内という狭い行動範囲で過ごしたのですが、1日だけ妹と二人でお出かけしました。
目的地は以前から行ってみたかった東京都庭園美術館(旧朝香宮邸)です。
ルネ・ラリックが制作した扉や照明を是非見たかったし、アンリ・ラパンのアール・デコの室内装飾にも興味がありました。
予想以上に見応えがあったし、素敵な所で良い午後が過ごせて満足しました。
撮影禁止の部屋もありましたが、興味深い箇所はほぼ写真を撮ってきましたのでご覧ください。
門を入ってしばらく歩くとお屋敷が現れた。
さほどアール・デコっぽくはない外観。
エントランスの左右に対の狛犬。カッコ良い!
ルネ・ラリックによる玄関正面のレリーフガラスの扉。
床の天然石で制作されたモザイクは宮内省内匠寮技手の大賀隆が手がけたとのこと。
扉のディテール。女性像がかなり立体的に型でレリーフされている。
ラリックに関する文献上の写真で見て想像していた以上に素晴らしい!
階段の下のお手洗い
ラリックの扉を玄関ホール(大広間)内側から見たところ。
大広間から大客室へのつなぎの次の間。
白磁の香水塔(噴水)はアンリ・ラパンが1932年にデザインし、セーヴル製陶所で制作された。
アンリ・ラパンの手になる油絵と、大広間の壁を装飾するレオン・ブランショの大理石のレリーフ『戯れる子供達』
大客室の天井2箇所に下げられたルネ・ラリックのシャンデリア
銀引きフロスト仕上げのエッチング・ガラスをはめ込んだ大客室の扉。
マックス・アングラン制作。とてもお洒落なアール・デコ。
庭園を望む半円形の張り出し窓のある大食堂。
天井にはルネ・ラリックのパイナップルとザクロのシャンデリア。
二階の家族の居室へ通ずる階段。
階下のフランスのアール・デコから2階の日本のアール・デコの空間へ移行する階段ともいえる象徴的なデザインは、宮内省内匠寮による。
朝香宮家の所蔵品と思われる(説明を注目しなかったので定かではない)ラリック作品。
書斎の机上にもラリックの置時計。
若宮寝室、姫宮寝室、妃殿下居間の照明。宮内省内匠寮のデザインによる国産品。
(左)殿下が主に使用した第一浴室。床は山茶窯製陶所製のモザイクタイル
(中央)2階南側のある殿下、妃殿下専用のベランダ
(右)妃殿下居間のバルコニー
庭園に配された雌ライオンのブロンズ像。
新館にあるカフェ・テイエン(入りたかったけれど閉館間際で既に閉店の札が…)
閉園間際の庭園を抜けて帰途につく。
アール・デコ・リヴァイヴァルと題された催しの一環として建物公開『旧朝香宮邸物語』と、新館で開催されていた『鹿島茂コレクション、フランス絵本の世界』の二つの展覧会を同時に見ることができ、とても充実した午後でした。
妹は私以上に何事もジックリ鑑賞する性質なので、気付くともう夕暮れ近い閉館時刻になっていたのでした。
足が痛くなったけれど、今回の帰国中唯一のお楽しみ時間を満喫しました。
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